語源は、ラテン語の「cortina」から変化したと考えられ、古くはエジプト時代
にさかのぼります。現在カーテンというと、窓辺に掛けるというイメージがありますが
その昔エジプト文明の時代には、ベットまわりを覆うものでした。
エジプトの民を治める王は、夜カーテンに囲まれたベットの中でのみプライベートな時間が
約束され、権力者としての緊張から解き放れる時間でもありました。この様な習慣は
ヨーロッパでも見られ、現在見られる天蓋付きベットの起源でもあります。
それではカーテンが窓を覆う物に姿を変えるのは、いつ頃の事なのでしょうか?
それは、中世ヨーロッパでガラス窓が登場する14・15世紀からになります。
当時ガラスといえば貴重品であった為、教会・宮殿や一部の裕福な貴族だけに許された
贅沢品でした。ガラス窓をより美しく装う為カーテンを掛けるようになり、一種のステイタス
シンボルの役割を果たし、装飾的な面だけでなくその機能的な面も重要視されていました。
その頃の建物といえば、石やレンガで造られた堅く冷たいものばかり。その空間に
柔らかい質感のカーテンを掛ける事で、安堵感と温もり感を出す事が出来
さらに暖を取る事も出来たのです。カーテンもファッションと同じで
それぞれの時代で流行のスタイルがありました。
日本へのカーテンが伝わったのは長崎の出島に外国公使館が設立された江戸時代
の初期と言われています。実際に人々が使うようになったのは幕末から明治に
かけての時代とされており、明治6年開業の日光金谷ホテルが、初めて本格的に
カーテンをかけられたホテルと言われています。
日本では平安時代の几帳や御簾、壁代(絹の織物で壁面に掛けられた布)
武家時代の壁や襖、障子など、カーテンの機能を果たす道具が豊富だったために
使用が他の国に比べ遅れました。
壁代は中国から伝えられたシルクの織物が用いられ、あと衝立式になっている几帳が
間仕切りとして使われており、「平安時代のベット」ともたとえられる帳台などのまわりに
しつらえられていました。
カーテンが日本で作られるようになったのは明治末期になってからです。
最初は一部の上流階級だけのものでしたが、建築の近代化、洋風化とともに
カーテンも大量に生産されるようになり、一般住宅にも本格的に普及しました。
現在では遮光、遮熱、防音など、様々な機能はもちろん、インテリア性をも備えた
カーテンは私たちの生活に欠かせないものとなっています。
引越し先や模様替えでは真っ先に取替え、かけ返されちゃうカーテンは意外に日常生活に欠かせないモノなのですね!
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Last update:2022/3/31
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